学生時代に一番夢中になったこと

学生時代に一番夢中になったこと

高校生の時、演劇部に入っていた

学生時代に一番夢中になったこと
高校生の時、演劇部に入っていた。
私が入部していたころ、演劇部は部員がわずか7人で、まともに劇を開くことが難しいくらいであった。そのため、文化祭で演劇を催す時などは、いつも登場人物が2〜3人ほどの小さな劇を行うことしかできなかった。当時、私は舞台の裏方を担当していたので、実際に表に立つことはなかったのだが、実は自分の書いた脚本で、舞台をやってみたいと思っていた。高校生時代は小説を読むのが大好きだったので、自分も作品を書いて、それを表現したかったのである。
しかし、もともと演劇部自体、目立った活動をしていなかったため、活躍できるのは文化祭や新入生歓迎会くらいであった。そうなると必然的に部員達が演じてみたい既製作品が優先されてしまう。自分の作品の舞台化など、夢のまた夢であった。
そのため私は、他の友人達と小説を書きあったり、絵のうまい同級生に挿画を描いてもらったりして、内輪同士でお互いに作品を見せ合ったりしていた。この当時の友人達は漫画家志望だったり、声優を目指していたりと、どちらかといえばアート志向であった。みんな素人とはいえ、友人達と自作の小説や漫画を貸し借りしたことは、本当に楽しかった。夏休みなど長期的な休みの時はろくに勉強もせずに、寝る間も惜しんで大学ノートに小説を何冊も書いていた。当時、パソコンはもちろん、ワープロもまだ家庭に普及していなかったため、すべて手書きだった。おかげで、気に入らない部分を何度も書き直していると、ページが徐々に薄汚れていく。
だが、そのような手直しをしている時が、一番やりがいがあって、面白い瞬間だった。
どうすれば友人達に喜んでもらえるか、そればかりを考えていると、学校で起きた些細な悩みなど消え失せてしまう。10代のころ、あのように夢中になれるものがあったことは、今でも自分の宝となっている。

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